無料で読む!「十億のアレ。~吉原いちの花魁~」のネタバレ 感想
吉原という独特かつ、いつの時代も人を惹きつけてやまない世界を舞台に繰り広げられる人間劇。
優雅で美しく、蝶のように舞う女たちに群がる男達。そんな一見華やかな世界の裏にはそれぞれの心情や思惑があり。。 という感じで始まるストーリーですが、とても綺麗でディテールの細かい絵にすぐに惹き込まれました。
登場人物の表情や動きはもちろん、花魁が着ている着物やアクセサリーまでとても細かく描き込んであって、私はもともと着物が好きなので、そういうところまでじっくりと見入ってしまいました。カラーになるとどんなに綺麗かなぁ。と思えるイラストです。
時代設定が昔のままでなく、今の時代に変わっているところも新鮮味があり、いつも自分が住んでいるような街並みが吉原の中に存在しているという設定も親近感が湧いてよかったです。
主人公の女の子は、親の借金を肩代わりする代わりということで、何も知らないまま、芸能界のようなところだから。とだけ聞かされ、吉原に来ることになり、少しずつ吉原とはどういうところなのか。と発見し、怖く感じる気持ち、不安になる気持ちなどが丁寧に描かれていていつのまにか感情移入していました。
頑張れ!負けるな!という気持ちと共に、なんだか自分も彼女と一緒に吉原の世界を冒険しているような気にもなり、次はどんなことが起こるのか、吉原って本当はどういうところなのか。とどんどん怖いもの見たさありの興味が出てきて、どんどん読み進んでいきたいと思えました。