無料で読む!「3×3EYES」のネタバレ 感想
TV化が決まり、「今?!」という印象だったのは否めない連載終了及び完結済みの作品ですが、ファンタジーであり長編の名作です。
特殊な設定ですが、基本は主人公が学生の冒険譚でファンタジー要素の混じる現実世界です。
連載時での年代との違いはありますが、ITが整備されていない環境での生活のリアリティ、生命を狙われるという危険をはらむ過酷さ、出会いや別れといったつながりで生まれる恋愛模様と絆と、読みやすさや親しみやすさで男性に限らず女性も受け入れやすい内容です。
主軸にお互いの目的を持った冒険譚の、知らない者同士から始まる、ヒロインは正体不明の未知数という恋愛ものですが、絵はとてもきれいで画面も丁寧な描きこみがあり、一話ずつ濃いながら楽しめます。
ヒロインのパイ自体の描写は薄めか半々くらいに、一方の存在が厄介で強烈です。スケールの大きさと真理や正義に迫られる重要な選択、キャラクターのいろいろな絡み合いにやきもきしつつ考えさせられ、読み進められます。
突然変化する旅の始まりから壮大な体験の巻き起こる戦い、パイ自体は正義感のある純粋で一般的な少女でももう一方の存在に振り回され続ける八雲の戸惑いや迷いといった感情の動きなど、割と複雑でありキャラクターに魅力があるため引きこまれる所でもあります。
連載が終了してずい分経ちましたが、インパクトの残る長編で、題材が他に類を見ないような大きな内容なのではまりやすいです。