これまで奔放な性格の母親・紅子に振り回されてきた黄理子でしたが、荒井と別れたことで再び母子関係が悪化します。
そんなある日、紅子が倒れるという事態が起こります。
紫藤と新しい生活を始めていた黄理子は、いろいろな気持ちの変化に見舞われるのでした。
日日べんとう10巻53話のネタバレとあらすじ
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母親との軋轢、夏休み、そしてクリスマスなど盛り沢山な内容の「日日べんとう」10巻。
まだ読んでいない、読んでみたいという方もいらっしゃるかもしれません。そこで53話のあらすじを紹介していきたいと思います。ネタバレに注意してくださいね。
53話は、紅子のお見舞いから帰る黄理子に、車の中から紫藤が「よお姉ちゃんお茶しない?」と声をかけるところから始まります。
紫藤らしからぬセリフですが、これは彼の学生時代の友人が言っていたセリフを真似したものでした。
紫藤の学生時代…いったいどんな感じだったのでしょうね(笑)
さてさて、車の中ではさっそく紅子の話題が出ます。
黄理子は、「自分の体を守れないなんてバカだ」と紅子を笑ってやろうと病院へ行ったと紫藤に告げます。
確執があるのですから、紅子に対して攻撃的になるのも無理はありません。黄理子はそんな自分の気持ちを素直に紫藤に話します。
しかし、彼女が病室で見たのは、幸せそうに微笑みをたたえながら眠っている紅子の姿だったのです。
そんな紅子の様子を「化粧もしていないのにバカみたいに綺麗で…」と黄理子は表現していますが、綺麗に見えたのは生まれ持った容姿が良いからだけでしょうか?
私には紅子の内面的な理由もあるように思えたのですが、本編を読んだみなさんは紅子の姿にどんなことを感じたのでしょうか…。
母親と娘の関係は、母親と息子の関係以上に難しい、とどこかで聞いたことがあります。青太郎という存在がいることからも、黄理子たちの関係がいっそう強調されているように感じます。
そして紫藤はそんな黄理子を鎌倉へ連れ出します。
2人は鎌倉で様々な美味しいものを食べ、紫藤にとって馴染みのある江ノ電に乗ります。
黄理子は電車の中で紫藤の学生時代を想像してみるのですが、そこから自分の過去を思い出します。
アルバイト三昧だったころや方丈爺のこと…。短いシーンですが読んでいてこちらも懐かしい気持ちになりました。
それにしても鎌倉は、美味しそうな食べ物がたくさんあるのですね。
ここで出てきたジェラートの「ハニー・アップル初恋の輝き」って、いったいどんな味なんでしょう~。
日日べんとうを読むと、いつもお腹がすいてきてしまいます(笑)
なお、53話は冒頭からずっと雨が降っています。
雨と言うと陰鬱なイメージもありますが、ここでは不思議と嫌な雰囲気にはなっていないのです。
さすがに黄理子が病院から出る始めのシーンの雨は、彼女の複雑な心境を表しているかのようでしたが、紫藤と訪れた鎌倉での雨には風情を感じました。
天気や食べ物から自然や季節を感じられるのも、日日べんとうの特徴のひとつですね。
さて、鎌倉からの帰り道、紫藤は「紅子さんに感謝している」と黄理子に言います。
淡々としたシーンですが、この2人を見ていると、それぞれが仕事を持ち、自立している大人のカップルだということがわかります。
だからこそ黄理子も、紅子に対するネガティブな感情をストレートに紫藤に言うことが出来るのだと思います。
そして最後に2人は次のデートの約束をするのでした。
感想
53話は雨の鎌倉をデートする2人がとても素敵な回でした。
また、紅子の話題が自然に出てきたところも良かったなぁと思いますし、黄理子の紅子に対する感情にも共感できました。
最後のほうにちらっと黄理子の父親の話も出てきましたが、今後詳しく話されることはあるのでしょうか?そこが少し気になりました。
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以上、日日べんとう 10巻53話のネタバレでした。