前回のお話で、囚われの身から救出された猫猫。
壬氏とのさっぱりした再会を果たしつつ、彼の正体が皇弟であることを知ります。
その後、猫猫の護衛を任された李白と共に、薬を盛られた子供たちの身体を隠しました。
子一族を討ちに壬氏がどうなるのか、気にしながら避難する猫猫ですが…？
薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 19巻78話のネタバレ感想です。
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薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 19巻78話のネタバレとあらすじ
李白の笛の合図を聞き、壬氏は猫猫が無事に脱出したことを知りました。
その後、同行していた馬閃たちと共に、子一族の長・子昌を探します。
壬氏よりも前に出て捜索する馬閃に気づき、静止する壬氏。
扉を開けた途端、飛発の弾が飛んできますが、間一髪の所で避けることができました。
相手に弾を込める時間を与えず、壬氏と馬閃たちは子一族の兵に詰め寄ります。
子昌のやったことや居場所はと問われ、国のためにやった・騙されただけだと答える兵たち。
それを聞いていた馬閃は興奮した様子で、尻もちをついている兵の足の間に剣を突き刺しました。
すると、怯える兵たちの背後から、子昌が飛発を構えて現れます。
どうせ処刑されるのだから、ひと思いに楽にしてやればいいものを…。
そう言い放つ子昌は、主上からの勅命を見せられても動じません。
彼が最新型の飛発を持っていることに気づき、自分を守る兵の身を急いで引っ張る壬氏。
弾は味方の兵に当たり、悲鳴が上がります。
ですが、お前の覚悟はそんなものだったのか？と、冷たく子昌は言い放ちました。
あの狩の場で仕留められれば、惜しいことをしたーー。
そう話す子昌の言葉に、舞台の悪役を演じてるようだと違和感を覚えた壬氏。
使えなくなった飛発を捨て、壬氏に近づこうとする子昌に向けて、兵たちの剣が刺さります。
こうして、先代からの寵臣であり反逆者は、呆気ない最期を迎えるのでした。
…その後、神美がいた奥の部屋へ進む壬氏たち。
姿が見当たらずに捜索をしているうちに、箪笥から光が漏れているのを見つけました。
壬氏が隠し通路だと気づき中に入った途端、「ばああん」という声が。
暗がりの中にいたのは、子翠です。
彼女は壬氏を「月の君」と呼び、飛発を向けるのでした。
感想
今回のお話では、子昌の最期が描かれています。
ですが、あまりにも呆気ない幕引きに、エッ？！と驚いてしまいました。
ですが、この最期には壬氏も違和感を覚えていましたね。
今回は「子一族は騙されていた？」「子昌の最期」「楼蘭と壬氏」の3つについて考察してみましょう。
子一族は騙されていた？
馬閃と一緒に子昌を探す壬氏は、子一族の兵たちと交戦します。
相手は飛発を使ってきますが、壬氏はお見通しだったようですね。
飛発の特徴とリロード時間が長いという弱点を突く戦い方は、やっぱり知将だなと感じました。
同時に、自分を守ろうとする馬閃や禁軍の兵を気にする一面も見せます。
なるべく犠牲者を出したくない、軍の総大将だからと命を盾にしてほしくないという印象も受けますね。
そんな壬氏が敵の兵に詰め寄った時、「騙されていただけ、国のためにやったこと」という言葉を聞きます。
…国への反逆が、国のためになる？？
どういう意味なのか、気になりますよね！
そこでまず、子一族がやってきたことをおさらいしてみました。
1つ目は、異国との交流。
キャラバンで堕胎剤の原料など珍しいものを国内に入れたり、飛発の製造ができるようになります。
国庫から飛発の材料を流して使うようになったのも、関係あるでしょうか。
2つ目は、後宮の勢力拡大。
先帝と頼み事の交換をするくらい、子昌は国の中では立場がありました。
というか、その怖母・太皇太后に気に入られてますから、改めてすごい人なんでしょう。
自分の娘・楼蘭を妃として後宮に入れ、後宮の拡大に力を入れていた様子。
壬氏は後宮の中で、こっそり反逆者がいないか・治安を取り仕切る立場でもあったので、子昌にしてみたら厄介者だったかもしれませんね。
…子一族が直接利益を得る部分は、この2点くらいかなぁと思っているのですが…。
でも、婚約者だった神美が後宮に呼ばれた過去を考えると、子昌が後宮を大きくしたいと思える気がしません。
神美が子昌にとってキーパーソンなのは、女の勘でビビっとキてるんですけどね。
異国との交流と後宮の拡大に共通する部分は、人の流れ…とか？
過去に翠苓が後宮に潜入した時のように、後宮は色々な人の出入りが生まれる場所。
婚約者を取られるよりも大きなメリットが、後宮にはあるのかもしれませんね。
子昌の最期
最新式の飛発を持って現れた子昌ですが、最期に見せたのはラスボス感溢れる演技のみでした。
彼の顔で動きがあったのは、剣で貫かれた瞬間の小さな笑みのみ。
最後の最後まで、自分の真意を殆ど見せなかったのには驚きましたね！
自分の兵に飛発の弾が当たった時は、冷酷で悪そうなセリフを口にしていますが、どうにもこうにも…違和感が拭えません。
だって…今の子昌は、破滅的な最後だとわかっていてその道を進んでいるように見えるから。
子昌は国のトップになりたいのかと思ってたけど、自分の欲のためだけに周りを巻き込む人じゃない気がしているんです。
先帝の母親役・太皇太后に気に入られて出世したそうですけど、それも知恵を絞って頑張った結果なのでしょうか？
神美や先帝など、誰かの側にいて…誰かが望んでいることを叶えているだけなのですかね？
言いなりって言ったら印象は良くないですけど、言葉は少なくても優しい人だったのかもしれません。
ですが、これでは子昌が今までやってきた事にどんな意味があるのかがわかりませんよね。
子昌亡き後に登場した子翠ですが、彼女が全ての真相を話すのでしょうか…。
子昌が最後に見せた小さな笑みは、全てが終わった安堵なのか、自分の結末に笑った結果なのか。
私は今、子昌が生きている時以上に、彼のことを知りたいと思っています。
楼蘭と壬氏
子昌を討った壬氏たちを、隠し通路で待ち構えていた子翠。
久しぶりの登場で「ばああん」なんてイタズラっぽいセリフがありますが、飛発で壬氏を脅しています。
こんな所を馬閃にでも見られたら、速攻で攻撃されちゃいますよね！
皇弟と知って銃を向けるということは、やっぱり生きて帰る気はないということでしょう。
子翠の表情も、今の所は泣きも陰りもなく、子昌のように演技しているのかなぁ…なんて思ってしまいました。
子昌が亡くなった今、マトモに子一族の事情を話せそうなのは子翠くらいですかね？
神美は自分のことばっかり考えているので、細かい所は知らないでしょうし…。
何だか、子供が親の後始末をするのかと思うと切なくなっちゃいますね。
頭が切れて上手く立ち回れる子翠は、一族の中でも貧乏クジを引いちゃうタイプのような気がします。
父の子昌も似てますけど、子翠は明るさがあるだけに…見ていて痛々しくなっちゃうんです。
ですが、壬氏から見た子翠は「子一族の楼蘭妃」。
今まで猫猫が知った子一族の事情も、神美のドSっぷりも目の当たりにしていません。
つまり、同情の余地もなく、敵だと思っていてもおかしくない訳です。
以前、猫猫が壬氏と子翠が出会った時の事を心配していましたが、こういう事だったんですね…。
子翠は壬氏を脅してはいますが、彼女のことだから何か考えがあるはず。
子一族との戦いはクライマックスですが、数多く残された謎の答えを待ちましょう。
今回の見どころ
今回の見どころは、子昌が討たれたシーンです。
感情も言葉も少ない子昌が悪役を貫き通し、詳細がわからないまま亡くなったのには驚きました。
初めは後宮を掌握しようとしていた悪役に見えたけど、色々な人に振り回された可哀想な人なのかもしれません。
子昌の娘・子翠も、同じ道を辿るのか…。
辛いですけど、全ての真相を知りたいなと思わせるお話でした。
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薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 19巻78話のネタバレでした。
