前回のお話で、猫猫と壬氏はいい雰囲気になりかけますが…。
猫猫の頭の中は、やっぱり薬が一番!
一方…自分の正体を明かせない壬氏は、もどかしい日々を過ごしています。
薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~8巻31話のネタバレ感想です。
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薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~8巻31話のネタバレとあらすじ
医局から漏れる、薔薇の香りが気になった壬氏。
中を覗くと、猫猫が薔薇の香油を作っていました。
しばらく話をしていると、大きな荷物が運ばれてきます。
中身を確認すると、大量のエロ本が出てきたのです。
壬氏は再び猫猫に正座をさせ、どういうことかと問いただしました。
しかし…高順は、その本の質や印刷技術に目を光らせます。
壬氏は販売している店を教えてもらう代わりに、猫猫を見逃すのでした。
しばらくすると、後宮の侍女たちの間で読み物が流行り始めます。
これをきっかけに、字の読み書きが出来ない人たちの勉強意欲が上がったのです。
猫猫は友達の小蘭に字を教えながら、女官の識字率を上げたいと言っていた壬氏を思い出すのでした。
後日、幼い公主と散歩をする猫猫。
しかし…公主は途中で猫の声に誘われ、一人で走り出してしまいます。
公主を守るため、猫猫が駆けつけると…。
目の前には、小さな猫を抱く女性がいたのです。
感想
久しぶりに平和な後宮で、またもや正座をさせられる猫猫…。
李白の時もそうでしたが、ムフフな物を毎回壬氏に見つかっちゃう猫猫が最高です!
今回は、猫猫の持ってきたエロ本をヒントにした壬氏の考えを掘り下げてみたいと思います。
私も春画と呼ばれる娯楽絵がある事は知っていましたが、詳しい知識はありませんでした。
調べてみたら、その起源が中国…それも皇帝と12人の妃との繋がりを描いたものだということを知ったんです。
まさに猫猫のいる、後宮での出来事という事ですよね!
12人も妃がいたら、何本ドラマ作れるんだっていう位ドロドロしそうです…。
猫猫は春画を持ち込んだ理由に、妃たちがしっかり知識をつけるためだと説明していました。
壬氏が信じたかどうかは微妙ですが、日本では本当に医学書の類いとして人々の興味を引いていたようです。
春画の見方がとっても猫猫らしくて、思わず納得してしまいました。
私も、この意見には賛成です。
母親の立場になると、子供に性を教える機会が必ずやってきますよね。
うちの娘もまだ幼稚園児ですが、すでに子供はどうやって出来るの?とか…色々質問してくるんです。
私が学校の保健体育で習ったのは、体の作りの違いや…文章で子供が出来るって事でしたが…。
はっきり言って、いざ行為の時には全然役に立たないじゃん!と思ったのは覚えています。
正しい知識がないままだと、女性も男性も不安が拭えませんよね。
そういう意味では、春画って役立つかも…と感じました。
あまりにも生々しいのはイヤ!っていう女性でも、絵なら取っつきやすいし…。
本人が疑問に思っていた部分も解決するかもしれない、参考書のような役割が果たせるかもしれません。
皆が猫猫みたいに、恥ずかしがらずにデリケートな問題を口に出来る訳ではないですからね。
お話の中でも、梨花妃が猫猫に本を頼んでいたようですが…。
そこからちゃっかり販売しようとしていたのが、猫猫らしいなぁと思いました。
壬氏も最初は呆れていたものの、猫猫の本をヒントに書物を普及させる事に成功します。
身分の低い人は十分な勉強も出来ないのが当たり前の時代で、何とか読み書きが出来るようにならないか…と壬氏は考えていたのです。
さすがに春画ではなく、大衆小説という形ですが…。
見事に壬氏の狙い通り、後宮の女性たちは小説に夢中になりました。
小難しい書より親しみの湧く読み物に興味を持たせ、そこから字を書いてみたいという意欲を駆り立てているんです。
人々を上手く誘導する壬氏の手腕、お見事でした!
前々から思っていたのですが、壬氏って…後宮から去る人々の事をすごく考えているんですよね。
今回の場合は、お勤めが終わった人々がいい仕事に就けるように配慮しているし…。
1巻では、幼なじみと結婚したい芙蓉妃を裏でこっそり助けていました。
外では、妓女の身請けをしようとしている李白に協力しようとしていましたよね。
ただキラキラ笑顔で仕事しているだけではなく、何か…ちゃんとした芯の強さと優しさを感じます。
彼がやりたい事って、一体何なんだろう…?
今は見当もつきませんが、彼の行動は人々をいい方に導くんだろうな…という予感がしました。
今回の見どころは、壬氏の策で、人々が読み書きに興味を持ったシーンです。
ヒントは猫猫のエロ本で、大丈夫なのか?!と思いましたが…。
上手に意欲を引き出すよう配慮した所に、好感が持てました。
ラストには新しい人物も登場し、注目度アップです!
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薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~8巻31話のネタバレでした。