前回のお話で、猫猫が残した書き置きの秘密を羅門と解く壬氏。
「祠」と「翠」という字を手がかりに、猫猫を探し続けます。
その頃、囚われた猫猫は船を降り、森の中を歩いていました。
不意に飛び出してきた蛇に驚き、呼吸困難になる翠苓。
落ち着いた様子で翠苓を介抱する子翠を見て、猫猫は二人が仲間だと確信しますが…?
薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 16巻63話のネタバレ感想です。
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薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 16巻63話のネタバレとあらすじ
子翠と翠苓は仲間だという証拠や言動を、提示する猫猫。
下女にしては育ちが良すぎる、大浴場でマッサージをしていたのも翠苓と接触するためだろう…。
それを聞いた子翠は否定せず、スパイ失格かなぁ〜とぼやきました。
猫猫はその様子を見ながら、自分が囚われた理由を考えます。
翠苓に羅漢の娘だと知られている事を知り、もしかしたら…と思う猫猫なのでした。
その後一行はしばらく歩き、隠れ里に到着します。
湯治場からの湯気の隙間から、以前後宮にやってきた異国の特使が見えました。
その後ろから、響迂(キョウウ)という子供が飛び出します。
生意気な様子でしたが子翠と翠苓とは仲が良さそうで、再開した二人に笑顔を見せました。
お祭りの提灯を見に行こう、と誘う響迂。
移動する傍らで、翠苓は特使と関係があるような発言をします。
しばらくすると、立派な宿のような建物に辿り着きました。
子翠が好きな鬼灯を集めたと言う響迂を、ギュッと抱きしめる子翠。
その他にも狐のお面や稲が置いてあり、なんのお祭りなのかと猫猫は首を傾げるのでした。
その頃、翡翠宮では玉葉妃に陣痛が始まっていました。
急いで駆けつけた壬氏は羅門から様子を聞き、あとは任せて外に出ます。
その後高順がやってきて、調べさせていた宦官・翠苓の情報を聞きました。
翠苓はほとんど他人と接触していないこと、「天」と名乗っていたこと、後宮の中にあるお墓で手を合わせていたこと…。
皇帝の手付きになった者しか入れない墓に行った壬氏は、そこで花と鬼灯を供えて手を合わせる深緑をみつけます。
彼女から強いアルコールの匂いを嗅ぎとった壬生は、走り去ろうとする深緑の腕を掴むのでした。
感想
今回のお話では、子翠の正体に異国の特使との再開など、盛りだくさんの内容でしたね!
色々ありすぎて、昔の記憶を辿らないとなかなか難しいかもしれません。
ですが、その分読み応えはバッチリですよ。
今回は「子翠と翠苓の潜入」「鬼灯を供えるお祭り」の2つに焦点を当て、考察していきましょう。
子翠と翠苓の潜入
前回のラストシーンから引き続き、子翠が翠苓の仲間だろうと指摘する猫猫。
文字が書けたり絵がうまかったり、言葉の節々に普通の下女との違いを感じていたようです。
さらに、猫の毛毛が後宮にいた理由や大浴場でマッサージをしていた理由まで指摘しています。
元々観察眼が優秀な猫猫なので、気づいているんだろうな…とは思ってました。
だけど、なんだかんだで付き合いが長くなって…もうお友達って間柄ですよね。
そんな関係の子翠にこの話を切り出すのって、ちょっと辛くないかな?と心配になります。
翠苓はライバルってイメージなのでまだいいですけど、子翠と猫猫は似た者同士で気が合う部分が多かっただけに…。
友情が壊れてしまうようで、私だったらなかなか言い出せない状況ですね。
でも、このブレない感じが猫猫らしさだと言っても過言ではありません。
猫猫の心情に左右されないところは公平に物事を捉え、推理する時には長所となるからです。
…でも、捕まってる上に相手の正体を推理して当てるなんて、下手したら消されてもおかしくないはず。
でも、子翠たちはそのまま猫猫を連行するだけで…さらに隠れ里のお祭りの準備の様子まで見せています。
猫猫の言動に対する子翠たちの対応を見ると、やはり猫猫は何か利用価値があるから生かしておいてるという感じがしますね。
もしも後宮の軍師・羅漢と戦うなら、猫猫は絶好の切り札になるでしょう。
…何しろ羅漢は猫猫LOVE過ぎて、猫猫に引かれちゃってるくらいですから(笑)
でも…私は、羅漢だけの切り札ではないような気もします。
以前も潜入捜査をしていた翠苓と、後宮の色々な所でスパイ活動をしていた子翠なら、猫猫が壬氏のアキレス腱になることもわかっているのでは?と思うんですよね。
猫猫は子昌の屋敷にも同行してますし、なんだかんだで壬氏と行動を共にしていることが多いのも気づいてそうですし…。
キレ者の多い子昌陣が、どんな一手を出してくるのかがまだわからなくて不気味なところ。
こんな状況下でも天真爛漫な子翠が、これから猫猫の敵になったらイヤだな…と思ってしまいます。
二人の友情が少しでも長く続いてほしいし、隠れ里のみんなも笑顔のままでいてほしい…。
でも、子翠たち一族に起きた過去を知ったら?
お話の続きが楽しみでもあり、ちょっと辛くもなりました。
鬼灯を供えるお祭り
隠れ里でこれから行われるお祭りの準備やや、後宮のお墓でも登場した鬼灯。
日本ではお盆の時期によく見られ、亡くなった人を導く灯りの役割としてのイメージがありますね。
お話のワンシーンでも、鬼灯と共に狐のお面が出てきます。
中国でも、お盆に死者が帰ってくるというお祭りがあるのかは気になるところ。
また、薬草としての効果も高く、昔の民間療法では堕胎薬として使われたこともあるのだとか。
…色々と意味深な鬼灯は、これからのキーアイテムになる予感がします!
また、猫猫がお祭りで何をするのか知らないのに、子翠と深緑は鬼灯がどんな意味を持つのかを知っているようですね。
深緑は後宮から出られない「皇帝のお手付き」になった女性ですが、お墓に眠っている相手も同じ境遇を辿り亡くなった女性だと推測できます。
…もしかして、深緑が手を合わせている相手は、子翠や翠苓のお母さんなのでしょうか?
翠苓もここにお墓参りしていたと高順が話していましたし、可能性は高そうですよね。
そうなると、子翠の一族たち(少なくとも女性陣)は先帝に恨みを持っていそうです。
でも、壬氏に腕を掴まれた深緑の様子は…恨んでいるとか恐怖よりも、先帝との出会いを思い出す様子を全面に押し出していました。
壬氏は先帝の息子に当たるので、彼に先帝の面影が見えたとしてもおかしくはありません。
…なんて言うのか、初恋の思い出みたいな雰囲気なんですよね。
多くの女性が先帝のお手付きになって不幸になったと言っても、人それぞれ事情が違かったのかなと思いました。
先帝は幼女が好みだったというエピソードがあるので、幼いうちにお手付きになった深緑には初めての恋だったのかもしれません。
子翠のお母さんたちも、同じような状況だったのか…?
この辺りは次のお話で詳しくわかりそうなので、切ないコイバナとして期待しましょう。
今回の見どころ
今回の見どころは、自分がスパイだとバレても子翠が動じなかったシーンです。
頭のいい子翠ですから、猫猫ならバレてるかな〜くらいだったのかもしれませんね。
その後に響迂と触れ合う姿は、年相応の無邪気さと面倒みの良さが垣間見えました。
こんなにいいコがスパイ活動したりするんですから、余程の理由があるんですよね。
徐々に明らかになる後宮の闇と、対峙する瞬間が待ち遠しいなと思いました。
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薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 16巻63話のネタバレでした。