前回のお話で、子翠と翠玲が仲間でありスパイだと推理する猫猫。
そこまではわかったものの、未だ囚われの身なのは変わりません。
隠れ里に連れて来られ、不思議なお祭りに興味を持ちます。
その頃、後宮では玉葉妃のお産が始まろうとしていました。
猫猫の行方を追う壬氏は、後宮の中にある墓に手を合わせる深緑を見つけ…?!
薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 16巻64話のネタバレ感想です。
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薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 16巻64話のネタバレとあらすじ
壬氏の顔を見た深緑は、遠い昔の記憶を話し始めました。
優しい声で名前を呼び、異国のお菓子をくれた「あの方」。
深緑は「あの方」にとても良く似ている
壬氏に向かって、どうして宦官の真似事をしているのかと問い、涙を零します。
動揺する壬氏の隙をつき、胸元に潜ませていた薬を飲み干す深緑。
慌てて深緑を取り押さえた高順に、壬氏は先帝に似ているかと聞きました。
深緑の言葉で、壬氏は自分が兄にも母にも似ていなかった理由に気づいてしまったのです。
今はそれより猫猫を…!と気を取り直し、深緑が手を合わせていた墓を調べる壬氏。
大宝という名前が刻まれているのを見て、怪談話が好きだった女官で、医官との不義の子を産んだこと・当時大宝が仕えていた妃が楼蘭妃の母だったことを思い出しました。
楼蘭妃なら何か知っているかもと、柘榴宮へ赴く壬氏。
桜蘭妃に会ったはいいものの、侍女が桜蘭妃になりすましていることを見破ります。
本物は何処へ行った?と、侍女の顔を掴んで凄む壬氏。
あまりの恐怖に震える侍女を見て、壬生はハッと我に返りました。
宦官・壬氏らしからぬことを…と悔いつつ、本物の楼蘭妃の行方を聞きますが、侍女たちはもう帰らないと言っていたと答えます。
後宮からの脱走は重罪だが、高に娘を入れた楼蘭妃の父・小昌はどのような思いだったのだろう…。
そう思いながら、いなくなった猫猫を心配する壬生。
その頃、羅漢の元にも猫猫が行方不明という知らせが入ります。
羅漢は書簡を握り折るほど力を込め、怒りを顕にするのでした。
感想
今回のお話では、壬氏にスポットが当てられていましたね。
猫猫はほとんど登場せず、細かい伏線回収が進んでいきます。
正直、こんなところまで関係あったのか…と驚くところが盛りだくさんでした!
でも、この伏線回収はまだ始まりに過ぎないような気がしましたね。
今回は「先帝にそっくりな壬氏」「お墓の主の正体と子翠たちとの関係」「姿をくらました楼蘭妃」の2つに焦点を当て、考察していきましょう。
先帝にそっくりな壬氏
今回は深緑の回想シーンから始まりますが、勘のいい方ならわかりやすい表現でもありましたね。
幼い女の子にしか興味を示さない先帝に出会い、優しくしてもらったこと。
幾度か通ってもらったものの、深緑が成長してからは会えなかったこと。
彼女が先帝にそっくりな壬氏を前に涙を流しているところを見ると、先帝に想いを寄せていたことがわかります。
…切なすぎて、思わずウルウルしちゃう展開ですね!
猫猫がメインの時は淡々と語られることもありますが、今回のシーンの表現は個人的にグッときました。
しかも深緑は先帝のお手つきになってしまったので、新しい恋もできず年を取ってしまったんです。
後宮の色恋沙汰はドロドロで嫌だな…と思う私でも、自分が深緑だったら辛いなと思いました。
さらにこのシーンでは、壬氏が先帝にそっくりだということも知ってしまいます。
よく考えたら、このことを知ってる人ってすごく限られた人物だけなんですよね。
後宮に働きに来た女性は任期を終えたら出ていきますし、先帝と関係のある妃たちが真相を語ることも少ないはず。
思いもよらぬ所でショックを受けた壬氏ですが、後宮でのこれからの身の振り方も気になります。
今までは現帝に危害が及ばないように後期で動いていたはずですけど、このままだと自分が先帝の子として扱われる可能性も出てきますよね。
そうなったら、猫猫と結ばれる未来がもっと遠くなるような気がして、心配です。
様々な人が悲しんでいる事態になっていますが、全ての元凶は一体どこまで遡れば見つかるのか…?
色々と問題の多い後宮システムを変えられるのも、壬氏ならできるのではと期待しつつ、見守っていきましょう。
お墓の主の正体と子翠たちとの関係
深緑が手を合わせていたお墓は、大宝という女官のものでした。
ここからがすごいのですが、壬氏がこの女官のデータを記憶から引っ張り出してきたんです!
後で楼蘭妃の侍女が替え玉だったことも見破りますが、なかなかの能力の持ち主ですよね。
ちなみに私は、全然覚えられないタイプです…(泣)。
接客業してた時も、お客様に呼ばれた後に店長に質問して帰ってきたときには、かおを忘れているという事態に!
緊張感が足りないだけなのか、人の顔が覚えられないだけなのか…?
話は逸れましたが、この大宝という女官が楼蘭妃と繋がりがあるかもという所まで明かされました。
この女官、過去に猫猫が子翠と参加した階段話の時に出てきた幽霊らしいんですよね…。
もう一度姿が出てましたが、カワイイと言うよりツリ目でカッコイイというか…綺麗め美人さんです。
子供を一人産んだそうなので、もしかしたらこの子供が翠苓なのかなと推測しました。
大宝は楼蘭妃の母だった妃に仕えていたので、子翠が楼蘭妃だとしたら…子翠と翠玲の仲がいいのも納得できますよね。
しかし、この幽霊騒動が出てきた話も相当前だったはず…。
幾重にもある伏線が徐々に回収され始めていますが、ここに結びつくんだ!と驚かされっぱなしです。
これからの展開が楽しみでもありますね。
姿をくらました楼蘭妃
壬氏は楼蘭妃を探すために柘榴宮に乗り込みますが、本物は既に後宮から出たあとでした。
壬氏が偽物の楼蘭妃を問い詰めますが、こんな怖い顔した壬氏は見たことがありません。
侍女の頬に手形がクッキリ残っているのを見ても、相当苛立っているのがわかりますね。
壬氏にしてみたら、先帝に似てるのもわかっちゃったし猫猫は見つからないし…イライラ爆発!という感じかもしれません。
ここの侍女たちはみんな独特な化粧をしていて、壬氏は狐のようだと呟いています。
よくよく考えたら、楼蘭妃が後宮に入ったこと自体も作戦のうちだったということですよね?
彼女が来たのは相当前な気がしますから、かなり綿密に計画を立てているようです。
子翠たちがいる隠れ里でも狐のお面が出てきていた事を考えると、狐と鬼灯には特別な意味があることがわかります。
それに加えて、楼蘭妃が後宮から逃げ出したということは…その父である子昌も計画に加わっている可能性は高いですよね。
やっぱり子昌や子翠たちの怒りの原点は、後宮で亡くなった大宝や楼蘭妃の母親なのでしょうか…。
子昌側の戦力がどれ程のものかはわかりませんが、勝つための戦というより…負け戦でも訴えたいことを明るみにしたいという感じがします。
多分…子翠も翠苓も小昌も絶対悪ではなく、辛い過去があっての行動なのかも。
そんな思いに駆られたお話でした。
今回の見どころ
今回の見どころは、壬氏が楼蘭妃になりすました侍女を追い詰めたシーンです。
いつもキラキラ笑顔でうまく懐に入り込む壬氏とは一変し、相手を失禁させるほど怯えさせていました。
猫猫のことが心配ということもありますが、自分が先帝に似ていたという事実も相当ショックだったのかもしれません。
正に我を忘れるという表現がピッタリで、ゾクッとしました…。
壬氏と猫猫の離れ離れな時間が長いので、見ている側も切なくなりますね。
事件の解決もまだ先が長そうですが、事の成り行きを見守りたいなと思いました。
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薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 16巻64話のネタバレでした。