前回のお話で、自分が先帝にそっくりだということに気づいてしまった壬氏。
今は猫猫を探すのが先だと決めて、深緑が手を合わせていた墓の主を突き止めます。
楼蘭妃が何か知ってると気付きますが、既に彼女は後宮から脱出した後でした。
その頃、羅漢の元にも猫猫が行方不明という知らせが来て…?
薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 16巻65話のネタバレ感想です。
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薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 16巻65話のネタバレとあらすじ
子翠たちと森の隠れ里にいる猫猫。
お祭りに参加するため狐のお面を被るように言われますが、子翠のお面は緑色に塗られています。
お面を付けた際に乱れた猫猫の髪を直そうとする子翠に、壬氏から貰った簪を手渡しました。
この簪が欲しいって言ったらくれる?と聞かれ、断る猫猫。
壬氏を思い出した猫猫は、帰れるかどうかもわからないけれど…と目を伏せるのでした。
髪を結い直し、お面を付けて社に向かう二人。
子翠は足元の飛蝗(バッタ)を見ながら、厄払いのためにお祭りを盛大にすると言いました。
その途中で、鬼灯の実を口に含んで吐き出します。
その後、猫猫はこの隠れ里が狐を祀る意味を知りました。
遠い昔、ここに住んでいた民族が西の国から来た人達を受け入れたこと。
豊富な知識を持つ西の民はこの村の祖先でもあり、混血が進んでいったこと。
子翠のお面が緑色で塗られているのを見て、彼女も西の民の血を引く者だと気づくのでした。
…その頃、猫猫の行方不明が羅漢の耳に入ったという知らせを聞く壬氏。
さらに、楼蘭妃の父・子昌も行方不明という報告を受けました。
後宮に恨みを持つ深緑や大宝と接点があるかもしれない楼蘭妃を追いたいものの、情報が少なく動けません。
悩んでいる壬氏の元に、羅漢そっくりな若い青年が現れます。
羅漢の甥で養子の羅半は、国庫の出納帳を取り出しました。
飛発の出処を探るうちに、国の穀物と鉄の値段が上がっていることに気づいたという羅半。
壬氏はハッとして、何者かが金の横領と鉄を使って武器を作っているのではと思います。
羅半にもっと詳しく調べるように告げ、子昌たちの企みを暴くと誓う壬氏なのでした。
感想
今回のお話では、子翠たちや祖先の正体が明らかになりました。
それに加えて、羅漢そっくりな養子の羅半が初登場します!
たくさんの伏線回収だけでなく、新たな謎や物憂げな猫猫など、見どころ満載ですよ。
今回は「子翠たちの祖先」「壬氏から貰った簪と猫猫」「羅漢の養子・羅半初登場!」の3つに絞って見ていきましょう。
子翠たちの祖先
無邪気で虫が大好きで、猫猫の敵かもしれないけど憎めない子翠。
今回も猫猫と行動を共にしますが、彼女の口からご先祖の話が出ました。
さらに、子翠自身が特別な色覚(ここからは医学用語の「色覚異常」を使わせて頂きます)を持つことも明らかになります。
以前猫猫が挑んだ試練でも、この国を治める資格があるのは色覚異常の者だと言っていましたね。
緑が見えないという特徴は男性に多く、女性は珍しいのだとか。
…私は子翠が楼蘭妃だと思っているのですが、彼女が後宮にやってきた理由の1つがわかったような気がするんです。
子翠が後宮で跡継ぎを産めば、その子は茘国を治める資格があるかもしれないんですよね。
さらに男の子なら、子翠の色覚異常が遺伝する確率が上がります。
現帝は色覚異常がないので、子昌の一族が国を治めることもできるかもしれません。
…でも、子翠はきっと跡継ぎを産みたくない。
彼女は社に行く最中に鬼灯の実を噛んでいますが、堕胎効果を期待してるんだと思います。
花街の妓女も使うようだと猫猫が言っていたので、共通点はありますよね。
なんか、子翠が大人に振り回されているような気がして悲しくなりました。
後宮で先帝のお手付きになった女性たちと同じように、自由を奪われている気がしてなりません。
今も昔も後宮にやってくる女性が不幸になることに変わりないなら、どこかでそれを壊そうとする者が出てもおかしくないですよね。
特に子昌は自分の奥さんと娘を後宮に取られたような形になり、怒りも人一倍あるのではないでしょうか。
もしかしたら…彼が現帝になろうとしているのかも。
そうすれば後宮を排除して、娘の子翠を守ることも可能かもしれません。
羅漢と対峙した時に子昌も色覚異常があることがわかっているので、国のトップに立てる資格はありますしね。
娘を持つ私としては、子昌も後宮という仕組みの被害者で可哀想に思います。
お話は重たい雰囲気になりそうですが、静かに見守りましょう。
壬氏から貰った簪と猫猫
壬氏と猫猫が離れ離れになって、何日くらい経ったのでしょうか?
壬氏が猫猫を心配する表現はたくさんありますが、今回は猫猫が心の内を明かしていましたね。
彼から貰った簪を大事にしていて、珍しく心細そうにしています。
表向きは「簪あげたの隠してもバレちゃいそう」という体ですが、壬氏が拗ねているのを想像してNOと言っていました。
…壬氏がどう思うかと、猫猫自身が簪を手離したくないんだろうなと思います。
それに、味方がいない囚われの猫猫にとってこの簪は希望でもあると思うんですよね。
また二人が出会うための、そして…二人が先に進むための大事な宝物。
遠距離恋愛のカップルが久々に会う時みたいに、この二人も相手への想いを募らせています。
恋愛感情に冷静だった猫猫がどんどん女の子らしくなって、成長も感じますよね。
今は辛いシーンが多いけど、二人が無事に出会えるのが楽しみです。
羅漢の養子・羅半初登場!
猫猫が行方不明と聞き、怒りのあまり後宮の壁をぶっ壊した羅漢(笑)。
その修繕費をまけてもらおうと、羅漢の甥で養子の羅半が壬氏の元へやってきました。
容姿は羅漢にとても良く似ていて、キツネ顔に知性が滲み出ています。
個人的には、壬氏よりも羅半の方が好みですね!
頭のいい人は性別関係なく好きですが、猫猫よりも世渡り上手かもなぁ…と思っています。
初対面で親父の壊した壁の修理代をオマケして!なんて、なかなか言えないですし。
でも、彼が持ってきた情報はとても重要なもので、飛発の出処を探る途中で国庫の不審な点を暴いています。
自分の持つ情報がどのくらいの価値があるのかがわかる、キレ者であること間違いなし!
味方につければ心強いですが、敵に回すと大変かもしれません。
でも、壬氏と繋がりができたので、これから猫猫の奪還にも力を貸してくれる可能性は大きいですよね。
何なら、後宮での立場があって自由に動けない壬氏よりも活躍しそうな気がしました。
羅半が活躍する時は頭脳戦になることが予想されるので、戦闘シーンよりも楽しみです。
子昌と羅漢は狸と狐と言われてますが、猫猫が絡むとなれば化かし合いでは済まないはず。
同じように娘を持つ者同士でわかり合えるのかも、気になるところだなと思いました。
今回の見どころは、猫猫が無事に帰れるか不安そうなシーンです。
お話の中核は子翠の素性や羅半の登場でしたが、私はいつもより元気のない猫猫の表情が気になりました。
壬氏から貰った簪が、唯一の心の支えのように感じます。
早く猫猫を助け出してほしいけど、それは子翠たちとの別れや対立を意味することに。
子昌側の事情もわかるようになればなるほど、複雑な思いが募りますね。
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薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~最新話 16巻65話のネタバレでした。